更年期外来とは、更年期を迎えられた世代の女性の方で、更年期特有の原因がはっきりしない体調不良等の症状を抱えていらっしゃる方に向けた外来です。検査や診察を行って原因を特定し、原因や症状に合った必要な治療を行います。 女性が更年期の世代に差し掛かるとエストロゲンという女性ホルモンが急激に減少して、心身に様々な症状が見られるようになります。この症状がひどい場合を更年期障害と言います。
更年期に現れる症状には、体に現れるものと心の症状として現れるものの2種類があります。症状の種類は幅広く、他の病気でも見られる症状もありますので、更年期障害の症状として見過ごされてしまう場合があります。
体の症状として代表的なものは、頭痛、めまい、動悸、むくみ、月経異常、喉の渇き、ドライアイ、関節痛、冷え、腰痛、肩こり、下痢・便秘などです。
心の症状としては、イライラ、不眠、不安感、うつ、意欲の低下などです。
患者さんに対する問診を行った上で、血液検査や超音波検査を行い、その結果から総合的に診断を行います。患者さんの自覚されている症状を詳しく説明していただけると、より適切な診断を行うことができますのでご協力をお願いします。
更年期障害の諸症状に対して投薬によってその改善をはかる治療方法です。不眠に対する睡眠薬や不安に対する抗不安薬、抗うつ薬などを処方し、症状を軽減して日常生活における負担を和らげます。
適度な運動を行うことによって、全身の血行が良くなり、肩こりや頭痛、腰痛、冷え性などが改善します。また不眠やストレス解消にも役立ちます。
バランスの取れた食事内容に改善することによって、血圧の安定やコレステロールの低下、生活習慣病の予防に役立ちます。
更年期障害の原因であるエストロゲンの減少に対抗するため、エストロゲンを補充する治療方法です。更年期障害の諸症状の軽減だけでなく、骨粗しょう症や認知症の予防にも役立ちます。投与方法には飲み薬や貼り薬といった種類があります。