アフターピル(緊急避妊薬)は、妊娠を望んでいないにも関わらず避妊をせず性行為をしてしまったり、コンドームが破れたりして避妊に失敗した場合などに使用される経口避妊薬です。アフターピルを服用することで、望まない妊娠を約80%の確率で防げるとされています。
アフターピルの効果が発揮されるのは、性行為後72時間以内です。さらに、服用する時間が早ければ早いほど、避妊率が高まります。
アフターピルを服用後、早くて3~4日、遅くても3週間以内に消退出血が生じ、その後に月経がくれば、避妊の成功を確認できます。消退出血とは、アフターピルの内服によって薄くなった子宮内膜が急に剥がれることによって生じる少量の出血です。
消退出血がない場合もありますが、消退出血がなくても避妊失敗というわけではありません。従来の月経予定日の前後に通常の月経と同等量の出血が見られれば、避妊成功です。 ただし、アフターピル服用後は月経周期が乱れやすいため、従来の月経予定日よりも数日ずれることがあります。月経予定日を1週間以上過ぎても月経がこない場合は、避妊が失敗した可能性があるため、妊娠検査薬で確認をする必要があります。
アフターピルの効果が発揮されるのは、性行為後72時間以内です。 妊娠を望んでいないにも関わらず、以下のような状況が生じた場合は、すぐにご相談ください。
アフターピルを服用したにも関わらず、妊娠検査薬で陽性反応が出た場合に考えられる原因は、以下の5つがあります。
アフターピルは排卵を抑制し、受精卵の着床を防ぐ効果がありますが、この作用は約5日間しか続きません。それ以降は、徐々に月経周期が元に戻るため、アフターピルの服用が不妊に繋がる可能性はありません。
当院では、レボノルゲストレル錠とヤッペ法を取り扱っています。
レボノルゲストレル錠は、国内で唯一認可されているアフターピルです。レボノルゲストレルという黄体ホルモンを主成分としており、排卵を抑制したり遅延させたりする効果が期待されます。
ヤッペ法は中用量ピルを使用する避妊法で、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの成分を含むプラパノールを、性行為後72時間以内に2錠服用し、その12時間後にさらに2錠服用する方法です。 レボノルゲストレル錠と比較すると、費用は抑えられますが、2回服用する必要があり、吐き気などの副作用が報告されています。
アフターピルを服用する際は、以下の点に注意してください。
アフターピルの副作用には、以下に挙げるものがあります。
アフターピルの主な副作用は吐き気ですが、服用した全ての方に起きるわけではなく、実際に嘔吐する確率は1%以下とされています。しかし、嘔吐すると薬の成分も一緒に体外に排出されてしまうため、アフターピルの服用後2時間以内に嘔吐した場合は、処方してもらった医療機関にすぐに相談してください。
乳房の張りや倦怠感、胃腸障害が見られることもありますが、これらの症状は重篤化する副作用ではありません。通常であれば、服用から24時間以内に症状は治まります。
消退出血とは、アフターピルの服用によって薄くなった子宮内膜が急に剥がれることによって生じる少量の出血であり、短期間で終了します。 また、不正出血も起こる場合がありますが、少量の出血が短期間で終了すれば問題ありません。しかし、生理のような色や量の出血が続く場合は、当院へご相談ください。
一時的なホルモンバランスの乱れにより、肌荒れを起こす可能性があります。
※アフターピルは保険適用外のため、全額自己負担です。